
作家・エッセイスト 1月16日生 山羊座
2002年『銀座小悪魔日記』でデビュー。その後出版された『小悪魔な女になる方法』が50万部を越える大ベストセラーになり、若い女性達のカリスマ的存在となる。”小悪魔ブームの火付け役”といわれ、『小悪魔A』『ひらきかた』などエッセイや小説など著書多数。執筆だけにとどまらず、イベント開催、企業とのコラボレーション商品開発など、多岐に活躍中。
公式ブログ<蝶々ママしぼり> http://blog.goo.ne.jp/chochochan/
オフィシャルwebサイト<女神クラブ> https://chocho-u.com/
最新刊は『蝶々、ママになる。』(集英社 本体\1400+税)
41歳で、ついにママになった蝶々さんが、突然の妊娠から、ミラクル&怒涛の出産までの日記を初公開!! 刻々と心も身体も変化していく日々を書き下ろした一冊。愛すること。見直すこと。待つこと。学んだこと。準備すること。コミュニケーションすること……etc. ママになっていく日々の中で気づいた、本当に大切なこととは!? 愛されかた、ひらきかた、ひかりかた…など女性が明るく自分らしく生きていけるようにメッセージを送り続けてきた蝶々さんからの最新メッセージが満載です。写真家・川島小鳥氏が撮影した母子の最新ショット、妊娠中のプライベート写真も!
★詳しくはこちらをチェック!!
http://hpplus.jp/clip/2175145/
撮影/川島小鳥
こんにちは。
『女の転機は12年に1度やってくる』って、聞いたことありますか?
ないかもしれません。でも私は昔から薄々そう感じていて、出産を機に、最近確信しているのです!
私は2014年に41歳で生まれてはじめて妊娠し、遅まきながら、無事ママになることができました。自分の中で新しい命が育っていき、身も心も、ひとりの女から母になっていく、あの十月十日のめくるめく変化。お腹の中の子供に対する愛しさと、なんともいえない多幸感で身も心もいっぱいの日々!
そして、新しい命が、自分を通してまたひとつ、この世に誕生する奇跡とよろこび。
新刊『蝶々、ママになる。』で思いきり書かせていただいてますが、<妊娠・出産>は、私の人生の中でも間違いなく最高にしあわせな愛の経験であり……さらには、そのしあわせは<育児>を通して、娘の成長とともに毎日どんどん大きくなっていくのです!
かわいい・かわいい・もうたまらな~い♪と、毎日平野レミさんばりに歌い踊っている(時には娘以上に)わたしは、家族や親しい方々にもいつも苦笑されるように、本当に能天気な高齢母さんなのかもしれません。
そんな私は、銀座OL兼銀座ホステスをしていた29歳のころ、<小悪魔作家>としてデビューしました。当時は、小悪魔ブームの火付け役、と呼ばれ、ちょっとした流行作家だったように思います。アイ・メークしっかり、好きなスタイルは、ラインのキレイなスカートかワンピに、ピンヒール。
当時から(しかし、女に生まれてよかったな~いろいろトクだわ♪)と思いながら、たくさんの執筆やサイン会や講演会活動のかたわら、国内外を自由に飛び回り、恋も仕事も、女性であることを思う存分楽しんできたと思います。
……それはそれでよし。そういう時代もあった。
でもね、いつまでも同じことしてても仕方ないでしょ、次、いこ、次!
というかんじで、しびれをきらしてやってきた(?)彼と娘。
彼らのおかげで、私は作家デビュー後の12年の気ままな日々と決別し、ママの時代へ移行。
そして、してみてびっくり、<妊娠・出産・子育て>って女性のよろこび真骨頂ではないでしょうか? すくなくとも私は、深い深い、けれど全身を突き抜けるような愛情としあわせで、毎日メーター振り切れそう(笑)。
現実的にはもちろん、赤ちゃんのお世話は24時間待ったナシ。母乳育児だし、子供がすぐ汚すので、繊細な仕立ての洋服やインテリアなんてとても選べない。ピンヒールなんてとんでもないし、ゆっくりネイルしたり、一晩中ワインでまったり大人飲みするなんて……いつのまにやら夢のまた夢。今の夢は、世界一周よりも、8時間連続でぐっすり眠ること。
――そんなかんじで、自分のためだけの時間も、お仕事できる時間も、現実的に大幅削減されているのですが、不思議と、現実的な充実感としあわせでいっぱいの日々なのです。
赤ちゃんとともに、早寝早起き生活をし、いつもアンパンマンはじめ、ハッピーでホーリーな歌や世界にひたっているおかげもあるかもしれませんね。このあわただしいのになぜか充実のハッピー感……子育て中だったりご経験のある多くのママさんたちなら、きっと共感してくださるのではないでしょうか。
ともかく、目の前の景色も生きる世界も趣味嗜好も人間関係もガラッと変わり、いまでは、前の12年が、すでに前世の出来事のように思えるほど。
おそらく、ふたたび12年後の私も、娘が中学生になってちょっとホッと一息をつきながら、「突然の妊娠・出産からの怒涛の育児で、なんだかアッという間の12年だったわ……。まったく、前世の出来事みたい」とパートナーとしみじみワインでも飲んでいるのでしょう。そしてきっと、「じゃあ、こどももだいぶしっかりしてきたし、次は新しいコレやるわ!」という何かが、目の前にまたあらわれているはず。女の人生は長いぶん、元気でいるほど予測もできない楽しみでいっぱいですものね。
かねてから私は、女性の強さと面白さは、<その都度、しなやかに変わっていけること>だと思っています。12年に1度の転機にかぎらず、少女から娘へ。娘から女へ、そして女から母へ。そして、ゆくゆくはあなたも私もおばあちゃん!(命短し恋せよ乙女、は至言)
そう、女の人って、本来は、良くも悪くもやわらかい水物で、恋愛する男性や人々、そして生理やホルモンの状態だったり、環境や天候にさえ左右されがち(出産も、実際満月の日や満潮の日に産気づく方は多いそうで)。それってじつに、素敵なこと。
でも、幸か不幸か、現代女性たちの多くは、忙しすぎる日々や社会環境、SNSはじめモバイルツールの発達などにより、知らず知らずのうちにあちこちに力が入ったり硬くなり、女性らしくやわらかく変わりづらくなっているのかも……。
・素直に恋愛したり、女性らしくできない。
・もう何年もときめきなんてない。ロクな男がいない。恋するのがめんどくさい。
・その前に体調やお肌の調子もずっとよくなくて、生理も乱れがち。
・でも、仕事疲れたし、将来も不安だから、結婚して落ち着きたい。
・といいつつ、こんな毎日の中で、そんなことが自分に起こるような気がしない。
上記のような発言……特別やさぐれている女性がいうのではなく、みなさん可愛くて、20代~40代の、まだまだ若い女性たちの声なんですが……。
お仕事シーンだったり、1000人以上の女性が集まってくださる毎年のイベントだったり、ファンクラブのメールなどを通して耳にする最近の女性たちの本音が、本当に多くなっていて。
(どうしたものか……)と勝手におかんモードで頭を抱えつつも、それでもやっぱり、あなたも私も、女性は必ず、その都度しなやかに変化していける、いざとなれば強い生き物! だと信じたい。だからこそ、<女性は、すくなくとも12年に1度は、大きく生まれ変われるチャンスがくるから!>説をイチオシしたい(笑)。
実際、私が独身や自由な生活を満喫してもうお腹いっぱい! までいってから、40過ぎて急にママ1年生になり、新しい世界で学びはじめたように。
女性なら誰しも、それぞれのペースやタイミングで、きっとガラッと自分を変えながら、それを楽しんで生きていける。
恐れず、先を読みすぎず、前向きに!
やがてくる新しい出会いや状況にふわりと飛び込み、楽しく変わっていきましょう。
そして、女性が年齢を重ねたりママになることは、大変だったりつらいことではなく、ココロ豊かに深化していくこと。
そんなことも、多くのママ先輩たちと同様に、私自身も少しでも体現したりお伝えしていければいいなぁ、と今のわたしは夢見てます。
ひきつづき、ママ・ペースで、えっちらおっちらがんばります♡