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Column キレイの法則
~366日★カラダ元気

MyAge 2016 春号 Vol.8

『MyAge 2016 春号 Vol.8』

発売中 980円(税込み・集英社)
何歳になっても、女性として、「美&元気をあきらめない!」。そんなコンセプトで発行されている季刊誌。
〈「腸内環境」を本気で見直す〉大特集が春号のメインテーマ。
腸内フローラ、腸脳相関……今、熱い注目が集まっている腸の世界。
実はほとんどの病気は、腸内環境の悪さが根源だとか。いつまでも美しく
健康でいたいなら今すぐ美腸ケア! 乱れがちな「腸内環境」を整えて、腸美人に!
「腸活」エクササイズ、腸治療法など最新情報が満載です!
●詳しくは・公式オンラインサイト『OurAge』へ→http://ourage.jp/

小林弘幸

★今回教えてくださったのは

Prfile小林弘幸HIROYUKI KOBAYASHI

順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手などのパフォーマンス向上の指導にあたる。日本で初めて便秘外来を開設した腸のスペシャリストとしても大人気。『1日3分で美しくやせる!「小林式腸トレ」』(集英社)、『小林弘幸式2週間プログラム 朝だけ腸活ダイエット』(ワニブックス)など著書も多数。

便秘外来の名医が考案!
たった7つの「小林式腸活」で今度こそ便秘と決別する

こんにちは。女性誌企画編集部・編集長のKです。
最近、腸内フローラなど、腸内環境の大事さが話題です。
女性の腸の最大の悩みは、便秘ですが、腸にイイコト=「腸活」をして、解決したいですね!
ということで、便秘外来の名医・小林弘幸先生に7つの「腸活」を教えてもらいました。
2週間続ければ効果を実感できるそう。早速やってみましょう!


撮影/城健太(Vale.) ヘア&メイク/Sai(Lugar) スタイリスト/井川翔子 モデル/飯田真里 文/和田美穂

便秘歴40年だったタレントの松本明子さんを快便に導いたことでも話題なのが順天堂大学・便秘外来の小林弘幸先生。現在なんと初診は9年半待ちという人気ぶり。今回そんな小林先生に、“これさえやれば快便になれる!”という7つの“腸活”を教えていただきました。
「腸は、消化吸収を行ったり、便を作るだけの器官ではなく、血液の質を決める体の要です。腸がよい状態なら、質のよい血液が全身の細胞に行き渡り、太りにくい体になったり、美肌になったり、冷えや肩コリが改善したりと、多くの効果が期待できます。また、腸は自律神経によって支配されていて、腸を健康に保つことは自律神経のバランスをよくすることでもあるので、病気のリスクが減り、老化予防にもつながります。そのためにも7つの腸活で、元気な腸を取り戻してください」


7つの腸活は、毎日の生活の中で簡単にできるものばかり。今日から実践して、スッキリ腸美人に!

小林式腸活の健康効果

腸活 1朝イチのコップ一杯の水の一気飲みで腸を目覚めさせる

朝起きたときの習慣にしたいのがコップ一杯の水を飲むこと。これは便秘改善の方法としてよく知られる方法ですが、実は、量と飲み方がポイント。
「この方法がよい理由は、水分が胃に送り込まれると、その重さで、胃袋がその下の大腸の上部を刺激します。すると、腸のぜん動運動が活発になり、スムーズな便通につながるのです。ですから、胃に重さを加えなければいけないので、少ない量をゆっくり飲んでも効果は得られません。コップ一杯(200~300mℓ)を一気に飲むことが大切です。水の温度は、一気飲みできれば、冷たくても温かくてもOK。水分が腸に届けば、便が柔らかくなって、便秘の原因のひとつである水分不足の解消にもなります。また、昼や夜も食前にコップ1杯の水を飲むのもおすすめです」
朝起きたら、コップ一杯の水を一気飲みして、腸のぜん動運動のスイッチを入れましょう。これで朝のお通じがスムーズに。同じように、朝食をとることも、ぜん動運動のスイッチになるので、抜かずに食べましょう

腸活 2ポン酢玉ねぎ納豆と、ハニーオリーブオイル焼きりんごで
善玉菌&食物繊維を摂取!

小林先生がすすめる最強の美腸レシピが“ポン酢玉ねぎ納豆”。
「腸をキレイにするには、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を退治する必要がありますが、これらの作用をもつ食品を組み合わせたのが“ポン酢玉ねぎ納豆”です。これは、みじん切りの玉ねぎとポン酢を混ぜた納豆を、チーズをトッピングしたごはんにかけて作る簡単メニュー。納豆には、悪玉菌を殺す納豆菌が含まれ、善玉菌の増殖を助けます。また、ポン酢には善玉菌のエサになるグルコン酸が含まれ、玉ねぎには同じく善玉菌のエサになるオリゴ糖が含まれます。さらに乳酸菌が豊富なチーズもミックスするので、腸内環境を整える食品がまとめてとれます。手軽に作れて朝食にも最適です」
また、納豆が苦手な人は“ハニーオリーブオイル焼きりんご”が◎。
「これは、はちみつとオリーブオイルをかけて焼きりんごを作るだけ。
りんごには、水溶性食物繊維のペクチンが豊富ですが、加熱するとその量がさらに増え、効率よく補えます。
また、はちみつには善玉菌のエサになるオリゴ糖が含まれ、オリーブオイルは、腸で潤滑油となって排便を促してくれます。この3つの美腸食品が手軽にとれるので、小腹がすいたときの間食に!」

ポン酢玉ねぎ納豆

納豆にポン酢と玉ねぎのみじん切り各適量を加えて混ぜ、チーズをトッピングしたごはんにかけるだけ。チーズによってまろやかな味わいになり、美味!

ハニーオリーブオイル焼きりんご

りんごを皮のまま半分に切り、芯をくりぬき、はちみつとオリーブオイルを小さじ1杯程度ずつ入れる。アルミホイルで包み、オーブントースターで約20分加熱。

腸活 3お酒を飲むなら、乳酸菌と水溶性食物繊維をチャージできるマッコリが◎

「実はお酒を飲みながらでも腸活はできるんです」と、小林先生。特に腸にいいお酒が、韓国のマッコリなのだそう。マッコリは、小麦粉や麦、もち米などを蒸して水と麹を混ぜ、発酵させて濾したお酒。
「マッコリは、乳酸菌を含む発酵食品で、発酵する過程で酵素を出し、善玉菌を成長させます。また、あまり知られていませんが、水溶性食物繊維も含まれています。ですから、飲むだけで便秘改善効果が期待できるのです」
マッコリには、乳酸菌の作り出すまろやかな酸味があり、アルコール度数も低めで飲みやすいのも魅力。ただ、人工甘味料が多く含まれているものもあるので、飲みすぎると糖分の取りすぎに。なるべく人工甘味料無添加のものを選びましょう。

腸活 4朝晩1回の腸トレで、ぜん動運動を活性化!

小林先生が便秘に特に効果が高いと厳選してくれたのがここで紹介する3つの体操。
「便の詰まりやすい大腸の曲がり角をつかんで腰を回す“腸つかみ腰回し”は、便を動かす効果が抜群です。また、大腸は腰をひねる動きによってダイレクトに刺激されるので“体幹ひねり”も効果的。そのほか、腸の下垂を改善しつつ骨盤底筋群や腹筋を鍛えて腸の動きをよくする“逆さ自転車こぎ”も効果大。朝晩1回ずつ行うのが理想的ですが、1回でもいいので継続を」

[腸つかみ腰回し]

  • 1
  • 脚を肩幅に開いて、背筋を伸ばして立ちます。左手で肋骨の下を、右手で骨盤のすぐ上をぎゅっとつかみます
  • 2
  • そのまま骨盤をゆっくりと大きく回していきます。これを8回。このとき、腹筋に力を入れて、肛門を締めて、回すのがポイント
  • 3
  • 次に、逆方向に8回回します。終わったら今度は右手を肋骨の下、左手を骨盤のすぐ上に当てて同様に行います

[体幹ひねり]

  • 1
  • 仰向けに寝て右膝を立てて、右足を左膝の横あたりに置きます。このとき、背中が浮かないように注意
  • 2
  • 息を吐きながら、曲げた脚をゆっくり左に倒して5秒キープ。次に、息を吸いながら1に戻ります。左脚も同様に行います。左右交互に8回

[逆さ自転車こぎ]

  • 1
  • 仰向けになり、両腕で背中を支えて、下半身を真っすぐ上に伸ばして高く引き上げます。この姿勢だけでも腸の刺激ができます
  • 2
  • 脚を高く上げたまま、自転車のペダルを踏むように、片脚ずつ大きく回転させます。30秒くらいを目安に続けます

腸活 5トイレタイムの足首交互タッチで、腸を刺激して排便力アップ!

トイレで便座に座っているときに行うと、便がスムーズに出やすくなる体操が“足首交互タッチ”。
「手で反対側の足首にタッチする動きによって、大腸がねじれて刺激されるうえ、排便のときに使われる肛門括約筋も鍛えられ、便が出やすくなります。また、便座に座って前かがみになったり、体を後ろに反らせるのも効果的です。直腸に詰まった便が下り、出やすくなります。トイレで便がなかなか出ないときに行ってみてください」

[足首交互タッチ]

  • 1
  • 便座に浅く腰かけ、肩幅に脚を開きます。左手で右の足首にタッチ。右手はなるべく上に高く引き上げます。そのまま10秒キープ
  • 2
  • 次に右手で左の足首にタッチして、左手はなるべく上に高く引き上げて10秒キープ。これを左右交互に行います。左右で1回として10回繰り返します

腸活 6入浴中は、腸の流れに沿った“の”の字マッサージで便を出口へと動かす

バスタイムも腸活に有効利用し、湯船につかりながら“の”の字マッサージを。
「“の”の字は腸の流れと同じなので、湯船につかりながら、“の”の字を描きながらマッサージしましょう。これによって腸が便を送り出す動きが促進します。心臓を圧迫しないよう、水位は胸から下くらいにし、お湯の温度は38~40℃程度のぬるめにすること。ただ、20~30分以上も長風呂をすると腸を疲れさせてしまう場合もあるので、入浴時間は15分程度にとどめましょう」
おへそから右回りに、“の”の字を描くように、大腸に沿ってマッサージ。バスタイム以外に行ってもOKですが、湯船につかりながら行うことで腸内の血流がアップし、全身に質のよい血液を巡らせる効果も

腸活 7寝る前、スプーン1杯の亜麻仁油で、翌朝の便通がすっきり

便を出やすくする強い味方が、良質の油。中でも小林先生のイチ押しは亜麻仁(あまに)油。
「油をとると、便がオイルでコーティングされて滑りがよくなり、するっと出やすくなります。どんな油でもこの効果は得られますが、特によいのは、動脈硬化や心臓疾患などの予防効果や、アレルギー症状緩和などさまざまな健康効果もある亜麻仁油。一日にスプーン1杯ほど飲みましょう。いつとっても構いませんが、寝る前にとると翌朝の快便につながり、おすすめです」

寝る前、スプーン1杯の亜麻仁油で、翌朝の便通がすっきり

亜麻の種子が原料。英語でフラックスシードオイル。必須脂肪酸であるオメガ3を多く含有。化学溶剤を使わず低温圧搾法で搾油された良質なものを選んで。酸化が進まないよう冷蔵保存して早めに使い切るのが〇

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