
好評発売中 \1566(税込み・集英社)
毎年大好評のSNOOPYムック、第6弾!
アメリカを代表する名作コミック『PEANUTS』が新聞連載開始65周年を迎えたことを記念し、1950年代から連載終了までのコミックの変遷を詳細な年表で振り返ります。
巻頭のファッション特集には、人気モデル森星さんが登場!
とびきりおしゃれにPEANUTSアイテムを着こなしました。
特別付録は、ビームスの新レーベル「ビーミング ライフストア by ビームス」デザインによる、BIGトラベルトートBAG。キュートな総柄が印象的なバッグは、集英社SNOOPYムック史上最大サイズ!
さらに、『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』の可愛い名場面シールもついています。
映画紹介記事は11ページの大特集。ここで紹介しきれなかった情報がまだまだたくさんあります!
くわしくはこちら! http://hpplus.jp/clip/2144358/
こんにちは。集英社女性誌企画編集部・編集長Kです。インドアでゆっくり映画鑑賞が楽しい季節ですね!
皆さんは、メットライフ生命とも縁の深いスヌーピーが大活躍する
『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』(全国公開中)、もう ごらんになりましたか?
スヌーピーの大冒険を描いた、ドキドキワクワクのパートと、チャーリー・ブラウンと仲間たちの友情がテーマのほっこりパート。
ふたつのストーリーが交錯する作品は、カラダもココロも温まる、最高のエンターテインメント!
今回は監督や製作スタッフたちに現地取材した製作秘話をご紹介します。
© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. PEANUTS © Peanuts Worldwide LLC
取材・文/渡辺麻紀
チャールズ・M・シュルツ氏が、1950年10月から約50年間にわたり描きつづけた名作コミック『PEANUTS』。主人公のチャーリー・ブラウンは、心やさしい、だけどちょっぴり運の悪い男の子。彼と、飼い犬のスヌーピー、"安心毛布"が手放せないライナス、"ガミガミ屋"のルーシー、ベートーベンが大好きなシュローダーといった個性豊かな仲間たちが繰り広げる、ハートウォーミングで、ウィットに富み、時折シュールな物語は、いまも世界中の人を楽しませています。なかでも、その人気を大きく後押ししたのは、スヌーピーのユニークな活躍です。連載開始当初、普通の犬だったスヌーピーは、やがて後ろ足で立ちあがり、ダンスをし、小説を書き、さまざまな変装を趣味とするスーパー・ビーグルへと進化を遂げたのです。
そんな、世界中で愛されているスヌーピーと、メットライフ生命の間には、約30年にわたる長いつながりがあります。米国メットライフが、初めてスヌーピーを広告に起用したのは『PEANUTS』連載35周年にあたる1985年。『PEANUTS』のソフトなイメージが、会社のメッセージを伝えるのに最適だと考えたCEOが発案し、当時すでに長年の顧客であったシュルツ氏が、これを快諾したことがはじまりでした。
シュルツ氏は「長い付き合いだから、メットライフが信頼のおける会社だとわかるんだ。チャーリー・ブラウンや仲間たちが、メットライフの応援をすることを、誇りに思うよ」というコメントを残しています。以来、メットライフ生命は、スヌーピーのようにお客さまを元気づけ、ライナスの"安心毛布"のように頼れる存在になることを目指して、歩みつづけてきました。その一環として、今回の映画『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』も応援しています。
「とても忠実です。ただし、シュルツ氏の描いたキャラクターは時代を追って変化しています。ずっと同じじゃないんです。では、どの時代のスヌーピーを選ぶべきか? 私たちは、最高のスヌーピーを創りあげるために、各時代の一番魅力的なパーツを組み合わせました。鼻は80年代、目は70年代……そうやって最高のデザインにしたんです。チャーリー・ブラウンも同じ手法で作りました。私たちは、これを"スパーキー(シュルツ氏のあだ名)・ヒーロー・スヌーピー""スパーキー・ヒーロー・チャーリー・ブラウン"と呼んでいます」(ナッシュ・ダ二ガン/アート・ディレクター)
顔の丸さ、輪郭からチョロっと出る眉毛、笑ったときの口のラインなど、コミックファンには見慣れた"シュルツ・タッチ"が感じられるキャラクター・デザイン
「シュルツ美術館(アメリカ・カリフォルニア州)に展示されているシュルツ氏のデスクの前に立つことです。そして、彼がキャラクターの絵を描きながら解説してくれるビデオを見ました。そこには、驚くほどのヒントが隠されていました。シュルツ氏の声を聞けたことが、アーティストとしての私のインスピレーションになりました。なによりも重要だったのは、彼が魔法のようにキャラクターを紙の上に描く姿が見られたことです。それはあたかも、ペンの先からキャラクターが流れ出ているかのようでした。この経験が、今回の映画のアイデアのベースとなったのです」(スティーブ・マーティノ/監督)
"ペン先から流れ出たような"ライブ感で、生き生きと動くキャラクターたちの姿が楽しめる
「そうです。そうしないと『PEANUTS』の世界にはなりませんからね。私たちはシュルツ氏のコミックを参考に、チャーリー・ブラウンの家や家具、スヌーピーの犬小屋を作りました。もちろん、それだけではありません。およそ15000個にも及ぶ小物や建物、家具……さまざまなモノを作り上げました。しかも、それらを忠実に再現するため、ほとんどの線を歪ませシュルツ氏のタッチに近づけたのです。雨も同じです。シュルツ氏の雨の表現は線が力強く、とても特徴的ですが、それもちゃんと再現しました。"もし、壁に突き当たったら、シュルツ氏のコミックに戻ればいい。そこにヒントが眠っているはずだから"。それが私たちの合言葉でした。だから、私たちは自分たちのことを"考古学アニメーター"と呼んでいたんですよ」(ニック・ブルーノ/アニメーション・スーパーバイザー)
3DCGアニメでは珍しい、動きを表す線が入る演出は原作コミックの『PEANUTS』らしさを反映。線が微妙に揺らいでいるのも、シュルツ氏独特のタッチ
「本当に大変でした。シュルツ氏の描くキャラクターは、とてもシンプルで簡略化されたデザインですし、顔の角度のバリエーションも少ないのです。そういう顔を自在にリアルに動かそうとすると、さまざまな歪みが生じてしまいます。そこで私たちがやったのは1秒間を12コマにすることでした。通常、3Dアニメの場合は24コマですからその半分です。そうすることで動きが省略され、歪みが判りづらくなる。私たちは2Dアニメーションの技術を3Dの世界に活かしたのです。そうそう、日本のアニメの手法も取り入れていますよ。スヌーピーが泣くシーンの目の描写です。涙で目がウルウルする、あの日本アニメ独特の表現方法を使ったのです」(ジェフ・ガボーア/スヌーピーのリード・アニメーター)
少ないコマ数、限られたアングルで描かれたコミックを、立体的に動かすのは意外と難しい。ときには思い切った「省略」が必要
「僕も驚いたのですが、なんと600人もいたのです。このプロジェクトに取り掛かるまえからスタッフのデスクには『PEANUTS』のキャラクターのぬいぐるみやフィギュアがたくさん飾られていたのですから! そういう"おたく"な連中がこの作品に取り組んだので、チャーリー・ブラウンやルーシー、スヌーピーは、あくまで自分たちが子供の頃に大好きだった、あの姿じゃなきゃいけなかった。なので、世界中のファンの期待を裏切ることは、絶対にないと思いますよ」(ニック・ブルーノ/アニメーション・スーパーバイザー)
ファンが自信を持って作った、ファンのための映画には、楽しいしかけがいっぱい。映画館で、子供の顔に戻ってしまうかも!
「チャーリー・ブラウンが想いをよせる、コミックにも登場していた赤毛の女の子です。原作ではちょっとつかみどころのない感じですが、私たちは彼女がこの町に引っ越してくる瞬間を描くことで、初めて彼女に会ったときのチャーリー・ブラウンのリアクションを見せることにしました。この女の子、シュルツ氏が若い頃プロポーズして断られた女性がモデルだそうですね」(スティーブ・マーティノ/監督)
原作コミックでは、シルエットでしか描かれなかった、赤毛の女の子。コミックでは、彼女はスヌーピーとダンスを踊っていたけれど、映画ではどうなる?
このインタビューのあと、スヌーピーがひと目惚れするパリジェンヌの「フィフィ」というオリジナルキャラクターが登場することが判明。はたして、"撃墜王"の恋のゆくえは……?
『PEANUTS 65TH ANNIVERSARY BOOK ずっと大好きSNOOPYTM!』では、ブルースカイ・スタジオのスタッフたちの遊び心あふれる仕事場の様子や、『PEANUTS』のふるさと、カリフォルニア州サンタローザのシュルツ美術館を紹介するほか、シュルツ氏の息子で、製作・脚本に参加したクレイグ・シュルツ氏、シュルツ氏の夫人ジーン・シュルツさんのインタビューも掲載しています。もっともっと映画のことを知りたい人は、ぜひ本誌もごらんになってくださいね!
そしてこの冬はスヌーピーの映画を観て、ココロとカラダをホカホカにしちゃいましょう!